公益財団法人 えどがわ環境財団

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卵嚢エネルギー作戦

ホウシャガメをはじめとするカメ類は、卵から生まれます。

ところが母ガメは土の中に卵を産み終えると、ほとんどの場合

卵を温めたり守ったりすることはなく、すぐにどこかへと行ってしまいます。

 

 

 

そのため、仔ガメは生まれてきたその瞬間から一人で生きていかなければ

なりません。

 

 

 

一見するとすごく厳しい感じがするかもしれませんが、実は母ガメはちゃんと

仔ガメが生きぬいていけるように、工夫をしているんです。

 

 

 

では、先月23日に生まれたホウシャガメの仔どもの写真を見てみましょう。

コレがその工夫です。

 

 

 

でべそ 

でべそ。

 

 

 

…でべそ!?

と、思われた方も多いのではないでしょうか?

 

 

 

実はこのでべそ、ただのでべそではないんです。

このでべそ、正しくは「卵嚢(らんのう)」と呼ばれるもので、

中にはたくさん栄養が入っているのです。

 

 

 

 その栄養やエネルギーを吸収していくことで、仔ガメはしばらくの間

何も食べなくても生きていくことができます。

そしてその間に安全な場所を探して身を守るとができる、という作戦なんですね。

つまり卵嚢は、いわばお母さんが持たせてくれたお弁当といったところでしょうか。

 

でべそ、吸収! 

ちなみに仔ガメの卵嚢ですが、1週間でこの通り。

キレイに吸収されてしまいました。

 

 

 

この卵嚢こそ、母から仔へと受け継がれた、カメなりの母の愛のカタチ

なのではないかと思います。

 

 

(M)

 

 

 


2018年03月11日

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