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自然動物園ぶろぐ
ホウシャガメは動かない
しばらく寒い日が続いていましたが、皆様はどのように過ごされていましたか?
こんな寒い日はこたつに入って動きたくなくなってしまうものですが、
動物の中には全く動かなくなってしまうものもいます。
その中の1頭が、このホウシャガメ。
個体番号はNo.134です。
ホウシャガメをはじめとするカメ類はいわゆる「変温動物(外の温度によって
体温が変化する動物)」のため、寒くなると活動が鈍くなり、当園でも展示
しているクサガメやイシガメは、水の中に潜り冬眠をします。
この写真はメスの部屋です。ホウシャガメも寒くなると活動が鈍くなりますが
ホウシャガメ舎内にはこのような赤外線ヒーターや温熱マットがあり、寒い
ときはこのメスのように体を温めることができるので、冬眠をしなくても冬を
乗り越えることができます。
しかしNo.134はというと…
ある日のNo.134。
その次の日のNo.134。
さらに次の日のNo.134。
…全く動きません。
彼はあえて体を温めるのではなく、季節に合わせて休眠することにした
ようです。
念のため言っておきますが、同じ日に撮影したわけではありませんよ!
こんなにも動かないと死んでるんじゃないか?と疑ってしまうことも
あるのですが、大丈夫。たまに起きてエサを食べに来ます。
どれくらい「たまに」なのかというと…
飼育日誌を見返してみたところ、なんと約3週間に1日くらいの割合で
起きてくることが分かりました。
つまり、彼は約20日間にわたり飲まず食わずで寝ているわけです。
もし、No.134が起きている日に巡り合えたなら、それは3週間に1回の
超貴重な日かもしれません。是非目に焼き付けてください!
ちなみに寝ているところは左側の展示場のお客さん側。
(この写真はバックヤード側から撮影)
手前過ぎて気づかずに「いないね~」と素通りされるお客さんもしばしば。
担当者としてはもっと動いてお客さんにアピールしてほしいのですが…
これはこれでホウシャガメ本来の生態を展示しているという事にして
おいてください。
今後暖かくなってくればもっと動いてくれると思うので、もうしばらく
お待ちください!
(M)
2019年02月18日